?リンパ浮腫を理解するために


リンパ管・リンパ節の構造と働き

浸透圧の理解

リンパ浮腫の理解

リンパ管の走行

リンパ誘導マッサージ

リンパ浮腫に対する外科的治療


浸透圧の理解

1.体液・血液成分

   【体液】生体を構成する液体成分
     体重の60%を占める。臓器の70−80%(例外:骨30%、脂肪組織10%)

   【体液区分】
     細胞内液(ICF、intracelluar fluid) 
     細胞外液(ECF、extracelluar fluid)
        ├組織液(管外細胞外液)・・・リンパ等 
        └血漿(管内細胞外液)
    
       組織液量=ECF(細胞外液)−血漿量

2.浸透圧を理解するために

   ・浸透圧を理解することは生理学理解の基礎である。
   (1)1.濃度の異なった2種類の液体を隣り合わせに置くと、お互いに同じ濃度になろうとする。この同じ濃度になろうとする力を浸透圧いう。
2.   (2)浸透圧の強さは水中に存在する粒子の数に比例する・・・粒子にはブドウ糖のような分子もあればNaやKのようなイオンもある。
   (3)3.小さな粒子だけが通れる程度の小さな穴のあいた膜を半透膜という。半透膜は蛋白質以外のものを通す膜である。水.NaCl.ブドウ糖などは粒子が小さいので半透膜を自由に通     過できる。蛋白質だけがずば抜けて粒子が大きいので,半透膜を通過できない。
   (4)4.細胞膜は半透膜であり、細胞内液と細胞外液とは細胞膜という半透膜を隔てて存在している。
   (5)5.血管壁も半透膜であり、血液と細胞外液は血管壁という半透膜を隔てて存在している。

3.血漿浸透圧と膠質浸透圧

  ・ポイント
   血漿浸透圧は電解質、膠質浸透圧はアルブミンによって維持されている。
   血漿の浸透圧は約290mOsmで、その大部分が血漿中に溶解している電解質によって維持されている。 ちなみに0.9%食塩水の浸透圧がこれに相当する   (=生理的食塩水)。
?  ・血漿蛋白質は分子量が大きいため半透膜を通過できず、血漿浸透圧の一部を担っている。
   血漿蛋白質による浸透圧(水を血管内に保とうとする力)を膠質浸透圧といい、約28mmHgである。これに対し組織の膠質浸透圧は23mmHg程度である。
   血漿蛋白質にはアルブミンとグロブリンがあり、グロブリンよりもアルブミンの分子数がはるかに多いため、膠質浸透圧はアルブミンの濃度によって上下    する。
?  ・輸液製剤の成分  (mEq/l)
        Na+  K+  Ca2+  Cl-
   生理食塩水   154        154
   リンゲル液   147  4   4.5  155.5

4.アルブミン

  ・アルブミンは血漿中と組織間液中に存在し、お互いに交換しながら平衡を保っている。
 
?  ・血漿中アルブミン濃度:     3.5〜5.5g/dl
   組織間液中アルブミン濃度:  約1.5g/dl
  ?・特徴: 合成量=分解量(約6〜12g/day)
1. 半減期 14〜20日(肝硬変などでアルブミン合成能が低下しているときに延長する。)
2. アルブミン1gあたり約17〜20mlの水をひっぱる。
3. 成分比はアルブミン55%グロブリン38%フィブリノーゲン7%    浸透圧はアルブミン>グロブリン、フィブリノーゲン
4. 血中アルブミン値の低下→血漿膠質浸透圧低下→血漿中の水が組織間へ移る→浮腫
5. 血中アルブミン値の上昇→血漿膠質浸透圧上昇→組織間の水が血漿中へ移る→血漿量増加
  
3.4.
5.浸透圧が生じる仕組み5.



       
  


  この仕組みをリンパ浮腫に当てはめると・・・

    


6.これが弾性ストッキングの仕組み?

         


7.浸透圧が生じる原因

          


8.毛細血管領域での物質移動における血圧と膠質浸透圧の役割

       

    


    

  <スターリングの原理に基づいた浮腫の説明>


9.膠質浸透圧のまとめ