下腿難治性潰瘍に対する新たな治療法:静脈瘤・血管外科
下腿難治性潰瘍に対する新たな治療法として、たかの橋中央病・血管外科では、高い治癒率を誇るSEPS(内視鏡下筋膜下穿通枝切離術)を行っており、その有効性、安全性などから厚労省より90弱ある先進医療の一つとして新たに認可されました。

今までの治療法の問題点そして、それらを解決させた治療法
この下腿静脈うっ滞性潰瘍の治療として患部を切開し、効果的に病巣を治療をするというLinton式という手術方法がありましたが、以下の様な問題がありました。
- 血行障害を来たしている皮膚病患部に新たな傷を加える。
- 新たな潰瘍を作ってしまう可能性がある
- 治療患部周辺などに感染したり、炎症を拡げてしまう可能性がある。
- 静脈うっ滞性皮膚炎部の手術操作は出血を伴う。
この内視鏡下筋膜下穿通枝切離術は、以下の様な着眼点から確立されました。
- 内視鏡での手術ができれば患部を切開せずにLinton手術が可能になるのでは?
- 患部に触れることなく病巣を治療 できれば理想的である。
- 患部に新たな傷を加えないことで、症状が拡大しない。
- 大きく切開をする必要がないので、小さな傷口ですむ。
たかの橋中央病院・血管外科で行っております「下腿難治性潰瘍に対する新たな治療法(SEPS)」は、その有効性や安全性、技術の高さ等により、厚労省が認可しております先進医療の一つに加えられました。先進医療についての詳細は、下記厚労省のホームページをご覧下さい。
以下のアドレスをクリックすると新規ウィンドウで開きます。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/index.html

下腿静脈うっ滞性潰瘍とは? その症状説明
下腿静脈うっ滞性潰瘍の発症のステップとしては、まず下肢静脈瘤などから症状が悪化していき、皮膚の色が変わる静脈うっ滞性皮膚炎になります。さらにそれらの患部に「膿む」等といった腫瘍ができ、静脈うっ滞性皮膚潰瘍になります。この静脈うっ滞性皮膚潰瘍が悪化するにしたがい、患部の静脈が破裂し、大きな傷口になったり、絶えず出血等が起こります。
過去10年間のSEPS手術成績は治癒率92.1 %という結果とともに、このSEPS手術に伴う重篤な合併症は全くありませんでした。また、この治療方法により、今まで改善がなかった患者様でも患部の皮膚の改善や治癒がみうけられ、問題が多かった日常の生活にも多大な貢献があると認識しております。以上のように、静脈うっ滞性潰瘍に対する治療法として非常に有効であると思われます。
何れの症例も長期に亘り様々な治療を受けたが、改善や治癒がみられず、「難治性潰瘍」と診断されていた方が多く見うけられました。早期の診察、診断により、早く完治する可能性も多大にあります。当病院の先進医療SEPSは、効果が期待できるとともに患者様にも負担が少ない治療方法です。上記のような症状でお困りの方は、是非、当院、血管外科にお越しいただき、ご相談下さい。