静脈瘤(下肢静脈瘤)・血管外科
静脈瘤(下肢静脈瘤)の治療においては、平成10年より、従来のストリッピング手術・硬化療法に加えて内視鏡手術手技を導入しました。この結果従来の手術では治療困難であった静脈うっ滞性皮膚炎や潰瘍を伴う静脈瘤症例での治癒症例を多数経験しました(後出参照)。更に内視鏡手術を通常の静脈瘤に応用することにより、従来のストリッピング(抜去)手術に比べ傷跡の少ない整容性に優れた術式を考案しその有用性を学会報告いたしました(後出参照)。
内視鏡手術を通常の下肢静脈瘤手術に
応用することの利点
従来のストリッピング(抜去)手術による
傷を減らすことができる
従来のストリッピング手術傷跡
(左足に黒インクで示したのが手術傷跡です)
少なくとも11箇所の傷跡が見られる
下肢静脈瘤に内視鏡手術を応用した1例
症例:73歳,女性
病気の経過:30歳頃より両下肢の静脈怒張出現する。6年前より両下肢腫脹と痛みを自覚され、こむら返りが頻発するようになる。
平成13年10月26日外来受診時(両大腿・膝・下腿に静脈瘤をみとめる)
本症例でストリッピング術を選択した場合に予想される傷跡
内視鏡を使用することによって、
下に示す4箇所の傷で手術が可能でした。
平成14年3月8日外来受診時(静脈瘤は消失し、傷跡は目立たない)
5年ぶりにスカートをはいて外出された。
手術後の経過
下肢のこむら返り消失。両下肢腫脹と痛み消失。
特に膝の痛みが消失した。

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