リンパ浮腫を理解するために・その2:リンパ浮腫・血管外科
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▼リンパ管の走行 ▼リンパ誘導マッサージ ▼リンパ浮腫に対する外科的治療
深部リンパ管
深部リンパ管
リンパ節
浅リンパ管の走行
主要なリンパ管間の吻合
@両腋窩リンパ節間
A両鼠径リンパ節間
B腋窩・鼠径リンパ節間
体表リンパ管の走行と境界線
図1 体表のリンパ液の流れる方向と境界線
図2 主なリンパ管間の吻合
リンパ誘導マッサージで使用するリンパ管(表在リンパ管)がある体表には、リンパの流れを分ける境界線がいくつかあります。これを境に、リンパ液はその領域にある主要なリンパ節へ向けて送られていきます。例えば図1のように、右腕のリンパ液は右のわきにあるリンパ節へと送られ、右脚のリンパ液は右脚の付け根にあるリンパ節へ送られます。
リンパ誘導マッサージの方向
子宮癌や乳癌等の術後に生じるリンパ浮腫では、術部のリンパ節が正常に働かないために、そのリンパ節が受け持っている領域のリンパ液の流れが滞ってしまいます。そこで、境界線を越えて健康なリンパ節へリンパ液を送ってやろうということで行うのが、このリンパ誘導マッサージです。
リンパ誘導マッサージの手順
右乳癌術後リンパ誘導マッサージ
(原発性)右下肢リンパ誘導マッサージ
リンパ浮腫が進行すると、皮膚が極度に変形する象皮症、運動障害、知覚障害、疼痛が出現し、外科手術の対象になることもあります(リンパ浮腫組織切除術・リンパ誘導術)。
顕微鏡下リンパ管静脈吻合術(引き込み法、Degni法)
顕微鏡下リンパ管静脈吻合術(顕微鏡下リンパ管細静脈吻合法)
外径は1mm以下の吻合である