気管支喘息・内科:たかの橋中央病院

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気管支喘息・呼吸器科:内科

気管支喘息に関する治療を当内科では、行っております。それぞれの患者さんの状況や状態を正しく理解し、患者さんお一人お一人に最適な治療法を検討し、治療にあたります。

気管支喘息

気管支喘息は気道の炎症です。ホコリ・ダニ・ペットなどのアレルゲンやストレス・感染など種々の因子により、気管支喘息が誘発されます。早期に適切な治療を行うことにより慢性化や重症化を防ぐことが可能です。当院ではそれぞれの患者さんの背景を吟味し、各人に適した治療法を検討しています。現在吸入療法が主体となっていますが、減感作療法についても希望者を中心に積極的に行っています。

喘息とは何か?

喘息は息が苦しくなる病気のひとつです。人口の数パーセントの方が喘息と言われていて、かつては救急車で入院となる呼吸器の病気の代表で、亡くなることもしばしばありました。

喘息とは、「気管支喘息」と言われるように、気管支(肺)に起こる慢性炎症による病気であります。気管支とは、鼻や口から肺までの空気の通り道の一部で、この部分が炎症を起こして極端に狭くなってしまう(気管支狭窄)ことや、完全に塞がってしまう(気管支閉塞)ことにより喘息は起こります。喘息患者の気管支はさまざまな刺激物に対してとても敏感で、簡単に収縮してしまう性質があります。 発作が起きるとゼイゼイしたり息苦しくなってしまいます。

喘息を起こすアレルギーの原因物質(アレルゲン)は、大きく分けるとダニやハウスダストといったほこり系、イヌ、ネコ、ハムスターなどの動物、そして植物の花粉、そばや小麦といった食物などがあります。アレルギーになりやすい体質の人(アトピー素因といいます)が、こういった物質を繰り返し吸い続けることで、気道(気管支)の壁が敏感になり、アレルギーを起こします。

アレルギーが起こるためにはアトピー素因の人がアレルゲンに何回も(最低2回)触れる(吸い込む)必要があります。当初何回触れて(吸い込んで)いてもどうもなかった人が、ある日突然症状が出る、ということはよくあることです。触れる(吸い込む)回数が多くなればなるほどアレルギーを発症する確率は上がります。

アレルギーを起こした気道(気管支)の壁は慢性に炎症を起こします。炎症を起こした気道(気管支)の壁は徐々に厚くなり、その結果空気の通り道が細くなって来ます。この状態ではそれほど症状が起こってくるわけではありませんが、風邪、ストレスなどを契機に気道(気管支)を包んでいる平滑筋という筋肉が収縮して(ギュッと締まる感じです)一気に空気の通り道が狭まります。これがいわゆる「発作」です。

喘息の治療法

喘息の一般的治療は、アレルゲンの発見とその除去、アレルゲンエキスの微量注射による減感作療法のほか、発作予防薬といわれる経口薬剤や吸入薬剤を使用します。発作に対しては、気管支拡張剤として、交感神経刺激剤やキサンチン誘導体などが用いられます。副腎皮質ホルモンも用いられ、重症発作ではこれらの点滴静脈注射や酸素吸入、気管切開、人工呼吸器の使用が必要になることもあります。

喘息は「予防」が大事です。発作が起きてから予防のための治療(ネブライザー、ステロイド吸入、抗アレルギー薬の内服)をしても効果がありません。発作を治療するというよりも発作を起こさないよう予防に重点を置くことが大事です。

喘息管理の主役は、喘息患者さん自身です。

喘息の発作は苦しいものです。患者さん本人はもちろんのこと、まわりの家族の方も側でみていて「何とか楽にしてあげたい。」とつらい思いをなさることでしょう。しかし喘息は正しい知識のもとに正しい治療がきちんと行われれば、多くの場合コントロールできます。完全に治してしまうことはできませんが、上手く管理すれば、ふつうの人と同じ健康な生活ができる病気です。ただし、患者さん本人が「自分の喘息は自分で管理する」という強い心構えをもって一生懸命に治療にあたる事が必要です。成功するかどうかは、主役である患者さんの努力しだいです。