小児循環器内科:たかの橋中央病院
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小児循環器内科

小児循環器内科

診療時間

午前9:00〜12:30(受付時間:12:00まで)

 
午前 鎌田   鎌田 鎌田  

午後13:30〜17:00(受付時間:16:30まで)

 
午後 鎌田   鎌田    

※小児循環器内科の診察は、病院2階(新館)で行っております。

担当医師

小児循環器内科
小児循環器内科  鎌田 政博(かまだ まさひろ)

この4月広島市民病院 循環器小児科を退職に伴い、当科に異動になりました。広島市民病院から沢山の 患者さんに当科外来へと移っていただきました。 今後は広島市民病院小児循環器外来との連携の下、待ち時間の短縮や、より細やかな説明に時間を割くことをめざして診療に当たる所存です。よろしくお願いいたします。


※当科における診療の主軸として、先天性心疾患と学校心臓検診があります。

1)先天性心疾患は心臓の構造(室、血管、弁など)に異常がある疾患で、心臓や肺に負担が加わるため、 適切な時期に手術を行う必要があります。ただし、非常に軽症の場合、手術を行わず内服薬(または薬もなし)で経過観察していく場合もあります。 また最近では患者様の負担をできるだけ軽減するため、外科手術を行わず(胸を切らずに)カテーテルで、弁の狭窄を拡げたり心臓の孔を塞ぐカテーテル手術を行う場合もあります。ただし、対象となる疾患は肺動脈弁狭窄や心房中隔欠損、動脈管開存に限られます。 外科手術やカテーテル手術を行った後は、各手術・各カテーテル治療に特有の問題が発生する可能性もあるため、外来で定期的な経過観察が必要です。

2)学校心臓検診は、家族歴や既往歴(これまでにかかった病気や症状)から心臓病が心配される場合(胸痛、動悸など)や、無症状でも学校心臓検診(一次検診)で心電図に異常所見を指摘された場合様が対象になります。 もちろん、上記の様に先天性心疾患で経過観察中の患者様も、学校心臓検診の対象者です。特定の施設で経過観察中の場合には、同じ施設で経過観察を続けることが可能です。

精密検査としては、心電図、胸部X線検査、心エコーを基軸に検査をすすめますが、心電図異常の内容によっては検査時の所見だけでなく、ホルター心電図や運動負荷心電図を行います。

1)心電図

心臓の中には電線の役目をする刺激伝導路が張り巡らされています。その異常や心臓の過剰な負担を 電気的信号の流れから解析していく検査です。通常は心電図を20秒ほど記録するだけですが、検査目的により以下の様な特殊な検査も行います。

ホルター心電図

1日にどの程度、どのような不整脈が出現しているのかをみるため、通常の生活を送っていただきながら24時間心電図を記録、不整脈の種類、発生回数、連発の有無をみていきます。検査中は安静にしておくのでなく、日常の生活を凝縮してそれぞれの場面で不整脈が発生しないか、過度の負担が心臓に掛かっていないかチェックします。したがって、どの程度の心負荷量で不整脈が発生するのか、心予備能はどのくらいあるのか調べるため日常生活の中で行うさまざまな運動を、24時間の間に凝集して行っていただくのが良いでしょう。もちろん、心臓の状態によって負荷量は異なります。

マスター負荷心電図

検査室内の階段を上がり降りしていただき運動負荷中の心電図を記録します。

エルゴメーター負荷心電図

自転車をこいでいただきながら心電図検査を記録します。マスター負荷心電図に比較して強い運動負荷をかけることが可能です。 通常運動時には不整脈が減少または消失することが多く、心機能に問題がなければ多くの場合に生活制限は不要です。しかし、不整脈の重症度、発生の仕方によっては、生活制限が必要になります。 その他、心予備能を調べる際にも運動負荷が有用です。正常の心臓は日常生活(非運動時)を送っている時に送り出す血液量の4倍以上の血液を1分間に送り出すことが可能です。この場合、通常生活に必要な3倍の心予備能を(余分に)持っていることになります。もしこの予備能が2倍に減少していても、普通生活を送る分には症状は現れません。ただ運動負荷をかけて、普通の3倍以上の血液を必要とする状態を設定する と、症状が出てその運動を続けることはできません。この様に運動負荷をかければ、軽度〜中等度の心機能低 下を調べることが可能になります。

胸部X線検査

心臓の形、大きさ(心拡大)、肺の状態などをチェックします。この検査で受ける被ばく量は極めて微量です。

心エコー検査

超音波で心臓の形態、内部構造、心機能などをチェックできる最も重要な検査です。 実際に動いている心臓を観察することが可能で、弁から血液が逆流(漏れ)する様子もわかります。薬剤を開始後の治療効果判定にも役立ちます。

CT検査

超音波検査は先に述べたように非常に大切で有用な検査法ですが、超音波は空気や骨を通過することはできません。したがって、肺の中を通る血管や肺・骨に隣接する構造まで見ることはできません。この点を補うのがCT検査で、最近では立体的に心臓や血管の構造を見ることも可能になりました。ただ、心機能を見ることは難しいので、心エコー検査と機能を補い合うことになります。

血液検査

心機能や弁に問題があり心臓が拡張すると、心筋細胞からBNPというホルモンが分泌されます。心拡大の程度に従ってその値が変化するため、BNPは心拡大を評価する上で大切な検査です。数値で結果が出るため、心臓の状態が悪くなっているのか、良くなっているのかわかり易いのが利点で、治療の反応性を見るにも適しています。ただ生活内容によっても値は影響を受けるため、その変動と心機能の関連は絶対的なものではありません。また心機能が低下すれば肝臓・腎臓にもその影響は及びます。逆に肝臓・腎臓が悪くなると心臓も影響を受けるのです。これを腎心連環とか肝心連環と呼び注目されています。その他、薬剤を開始・変更した場合、副作用が出ていないか確認するために血液検査を行うこともあります。

先天性心疾患か、学校心臓検診で発見された異常かにかかわらず、重症化する前に変化・異常を発見し、早期に治療介入することが重要です。より良い生活を営めるようにがんばりましょう。

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